どの球種も一級品なのですが、これというウイニングショットがあるわけでなく、打者にとっては追い込まれてどの球種が来るかまったく絞り切れず、打者との駆け引きにおいて非常に優位に立てていました。
中でも特筆するべきはツーシーム気味に右打者の懐に食い込むストレート。
さらには打者のタイミングを外し、空振りを誘い、特に左打者に効果的なチェンジアップです。特に、チェンジアップはオリックスから移籍した金子弌大(千尋)投手の影響も大きかったようです。
これらは一般的に肩肘への負担が少ない球とも言われ、有原航平投手にとって野球人生の大きな武器になりそうですね。
今後も、有原航平投手の7色の球種に注目していきましょう!
沢村賞候補に挙がった有原航平が凄い!
2019年は有原航平投手にとって飛躍のシーズンになりました。
15勝(8敗)を上げ、初のタイトルとなる最多勝を獲得し、防御率も2.46と、すべての数字で高レベルの数字をたたき出し、チームの勝利に大貢献した有原航平投手。
活躍が認められ、その年の最高の先発投手を決める『沢村賞』の選考には最終候補まで残ることに!
しかし、完投数や投球回数が少ないとして、最終的に『沢村賞』は該当なしとなりました。
それでも最終候補まで残るということは、間違いなく誇れることだと思います。
どれだけ勝利数・奪三振数・防御率が良くても『沢村賞』自体が『先発完投』を理想とする一昔前の野球観に基づいた賞という見方が大きい見たいですね。
この機会に『沢村賞』の選考基準の達成目安となる7項目を見ていきましょう!
括弧内は2019年の有原航平投手の成績です。
・25登板以上(24登板。すべて先発)
・10完投以上(1完投。1完封含む)
・15勝以上(15勝。8敗)
・勝率6割以上(.652)
・200投球回以上(164.1回)
・150奪三振以上(161奪三振以上)
・防御率2.50以下(2.46)
有原航平投手が受賞要件を満たしたのはこのうち15勝以上、勝率6割以上、150奪三振以上、防御率2.50以下、と7項目中4項目です。
投手分業制が進んで中継ぎ投手の活躍が大きくなった現代の野球では、これらの項目の達成は非常に難しくなっており、最近の受賞者を見ても全項目をクリアしたのは2011年の田中将大投手、ダルビッシュ有投手、2013年の金子千尋(金子弌大)投手、2018年の菅野智之投手と数えられるほどしかいません。
中でも、巨人のエース・菅野智之投手は2年連続で『沢村賞』を獲得しており、名実共に球界を代表する投手へと上り詰めましたね!
本当に投手として最高の名誉と称号だと思います。
個人的には、有原航平投手も十分『沢村賞』獲得の権利はあると思うのですが、選考委員会は完投数の少なさ(完投1)を重視して、最終的に該当者なしの決断をしたのだと思います。
そんな簡単に『沢村賞』は受賞できないと印象付けるには十分ですね。
最終的に『沢村賞』受賞には至らなかったものの、有原航平投手がこの賞の候補に挙がるほど素晴らしい成績を残したことに疑いがないようでしょう。
今後、有原航平投手が文句なしで『沢村賞』を獲得する瞬間を楽しみに注目していきたいと思います。
最後に
将来的なメジャーリーグ挑戦の意志を示した有原航平投手。
有原航平投手ほどの実力ならば、メジャーへの想いも強いはずですね。
沢村賞の選考では残念ながら受賞とはなりませんでしたが、今季は投球回数と完投数を増やして、愛する嫁の為にも文句なしで受賞できるようなシーズンにしてほしいですね。
今後も、有原航平投手の活躍と動向に注目し、情報が入り次第追記していきたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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